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残置物とそのリスクの存在

建築物を解体又はリフォームする時に、建築物の所有者が建築物内に残していった残存物のことを「残置物」と言います。

この残置物ですが、捨てるつもりのない高価なものなどであれば、まず、建築物の所有者が工事前に持ち去るので建築物内に残されたりはしません。

問題は捨ててもいいあるいは捨てたい物の場合、解体工事で出たがれきなど共に処分してもらおうと考え、建築物内にそのまま置いたままにしていることがあります。

当然、「解体工事業者さんががれきなど共に処分してくれるのでしょ」と思われた方もいらっしゃるか思いますが、この場合、その残置物の取扱いを間違えると、廃棄物処理法違反になる可能性があるので注意が必要です。

以下、そのリスクに関して、その周辺知識も踏まえて説明していきます。

残置物の処理責任があるのは誰?

建設廃棄物の処理責任者は「元請業者」

法律上、建設工事現場から発生するがれき類などの廃棄物(「建設廃棄物」と言います)は、その工事の元請業者が排出事業者となると定められています。

したがって、その廃棄物の処理責任(自分の廃棄物を適切に収集運搬・処分する責任)があるのは元請業者です。

元請業者が自らその廃棄物を収集運搬するのであれは許可なしでできますし、自ら適切に処分までもするのであれば、マニフェストも必要ありません。

残置物の処理責任者は「建築物の所有者」

一方、残置物の排出事業者は建築物の所有者です。つまり、残置物の処理責任があるのは建築物の所有者です。

残置物の処理方法を間違えると重い罰則も

元請業者が産業廃棄物収集運搬業許可を持っておらず、建設工事現場から発生するがれき類などの廃棄物を自ら運ぶいうことしかしてこなかったとします。

この場合、安易に「建物の所有者さん。一緒に残置物も運びますよ。」と言って、残置物を運んでしまったら廃棄物処理法違反になります。(建築物の所有者は委託基準違反、建築物の所有者は受託禁止違反となります)

これは、「5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金又はこれの併科」の罰則となり、不法投棄・野焼きに並ぶ廃棄物処理法上でこれは、罰則になります。

また、一般の住宅で生じた残置物は、全てが一般廃棄物です。事業活動に伴い生じた残置物は、その性状によって産業廃棄物あるいは事業系一般廃棄物に分類されます。

今度は、元請業者が産業廃棄物収集運搬業許可を持っていたとしましょう。それでも、一般の住宅で生じた残置物や事業活動で生じた残置物が事業系一般廃棄物に該当すれば、例え少量でもそれを一緒に運搬してしまうと、上記と同じ廃棄物処理法違反となりますので、これも同じ罰則の対象になります。

このように、残置物の処理責任があるのは建築物の所有者である以上、自分で処理しないのであれば、当該残置物を処理するために、適切な処理業の許可をもった業者にきちんと委託契約も締結し、処理してもらわなければなりません。

解体工事の契約時に処理について事前に話し合っておくこと

これまでの流れを汲み取ると、解体工事やリフォーム工事の契約時に排出事業者である建物の所有者に対して残置物の処理をどのようにするかを話し合っておくことが重要です。

選択肢としては、事前にその残置物を処理しておいてもらうか、あるいは工事後に建設工事現場から発生する廃棄物と残置物を共に許可のある業者に収集運搬を依頼するかがあります。

なお、家電リサイクル法により、家電4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)については、販売店に引き取ってもらい、リサイクルします。

いずれにせよ、残置物に対して処理責任のある排出事業者は解体工事業者やリフォーム工事業者でなく、建築物の所有者であるという意識を強く持たれた方が良いです。

その上で残置物の処理をどのようにするかをあらかじめ話し合っておきましょう。

具体的な処理方法

建築物の所有者が事前にその残置物を処理してくれていれば、元請業者である解体工事やリフォーム工事業者の方は建設廃棄物のみを考えればいいので、それを適切に処理してくれていれば良いです。

しかし、事前に残置物を処理しておらず、建設工事現場から発生する建設廃棄物と残置物それぞれ処理せざるを得なくなった時にはどのようにしたらよいでしょうか?

残置物が一般住宅で生じた一般廃棄物や事業系一般廃棄物の場合

まず、残置物が一般住宅で生じた一般廃棄物や事業系一般廃棄物の場合、通常は一般廃棄物の許可まではもっていないはずですので、基本的には、排出事業者に事情を説明して一般廃棄物処理業者に処理を委託してもらうか、工事業者の方が市町村に問合せ、その処理をどうするかを相談すると良いかと思います。

残置物が産業廃棄物の場合

次に、残置物が産業廃棄物の場合、解体工事業者等が産業廃棄物収集運搬業許可を持っていれば、残置物の排出事業者である建築物の所有者と収集運搬の委託契約を締結し、マニフェストの運用することが必要です。

また、この場合、解体工事業者等が収集運搬業許可を持っていなくて、自ら収集運搬せず、その収集運搬を他の業者に委託する場合は、許可業者と委託契約を締結して、マニフェストを交付する必要があります。

なお、解体工事やリフォーム工事業者の皆様が元請業者で排出事業者として建設廃棄物を自ら処理する場合は、産業廃棄物処理業許可は不要ですが、廃棄物処理法上の処理基準を守らなければならないことは忘れないでください。

 

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